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シニアよ大志を抱け(日本経済新聞より)

  最終更新日 2012年8月2日

 

シニアよ大志を抱け(日本経済新聞より)
「きょうよう」と「きょういく」
「今日用事がある」「今日行くところがある」引退後の有り余る体力と気力を持て余し、この二つが大事になってはいませんか。
そんな方々へ現役時代とは違った生きがいの見つけ方を提案しています。

 

シニアよ大志を抱け

自由業や第一次産業に従事していれば六十歳代はまだ働き盛りであるが、勤め人の場合はお役御免となる。

しかしこの年齢の大方はまだまだ元気である。

晴れて引退して一時は趣味や娯楽に興じても、いづれ有り余る体力と気力を持て余すこととなる。

そうなると「きょうよう」と「きょういく」が大事、

すなわち「今日用事がある」「今日行くところがある」が大事ということになりかねない。

今の六十歳代は団塊かその上の世代であり、高度成長期以降の日本経済を支えてきたという自負を持つ半面、自分の子育てに十分な時間を割けなかったケースも多い。

あるいは、資産を形成する機会にも比較的恵まれているという、後ろめたさも感じているのではないだろうか。

そうした複雑な思いを胸に、六十歳代のシニアの多くは、社会との関わり方を模索している。

自らの世界にこもるのではなく、まだ社会でやれる、やり残しがあるという思いで、機会があればこれまでと違う分野で、社会にもう一度貢献したいとの思いを持っている。

実際、地域のボランティア活動や非営利組織(NPO)活動に従事している人も多い。

しかし多くのシニアは、どうしたらそうした活動に参加できるのか、つてもなく、きっかけもつかめないのが実情である。

今の現役世代は多忙を極め、多くの若者は豊な社会の富を受け継ぐどころか、負の遺産を負うことになりかねない。今の日本の社会を立て直すには、現役の力だけでなく、

シニアの活躍が必要である。シニアがボランティアベースで引き続き社会に貢献することが日本社会の行き詰まりを打破し、日本社会に本来備わっている美徳を引き出すことにもつながるのではないだろうか。

現役時代の仕事の枠を超えて知識や技能を社会に伝える。高齢化が急速に進むまちで、まちの機能やインフラの再編に知恵や調整力を生かす。

場合によっては資金面でもまちづくりに貢献する。

日本の若者だけでなく日本に来るアジアの若者に日本社会へのオリエンテーションをするなど、シニアの活躍が期待される場は多い。

シニアが活躍する社会でこそ日本の次のステージがみえてくるのではないか。(追分)

 

2012/7/20(金)日本経済新聞より